1.よくデザインされる対象物の種類
皆さんがこれからデザインしたいと思っているものは、以下のものではないでしょうか?
- 名刺
- チラシ
- パンフレット
- Webサイト
- アプリ
- ロゴ
etc…
すぐに思いつくものを羅列してみるだけでもこのように多くの種類があります。そもそも、デザインできないものなど無く、世の中にある人工物はすべてデザインすることができます。
デザインを学びながら「自分はどんなモノをデザインしたいのか」考えると、自身としての目指す道が自ずと開けてくるかもしれません。
デザインするものによって様々な特性がありますが、ここでは主に前述のものを4つに分類して紹介します。
- 紙媒体
- デジタル媒体
- アプリケーション
- シンボル
2.紙媒体
紙媒体とは、名刺やチラシ、パンフレットなど、リアルの場において紙として配布・設置されるもののことです。
紙媒体の例
- 名刺:会社や氏名、連絡先の提示
- チラシ:特定のキャンペーンの訴求(比較的短期の利用)
- パンフレット:商品や会社の概要の説明(比較的長期の利用)
- 店頭POP:商品の補足説明や消費者の惹きつけ
紙媒体の特徴・特性
紙の特性は、直接手に触れられることです。配布される際に、紙の質感や色味を自身で調整することができます。
特徴としては、サイズが予め厳格であるという点です。そのため、デジタル媒体に比べ、限られた範囲で情報を効果的に配置していくことが求められます。また、静止画ですので、躍動感などを演出する際もいかに静止画で表現するかを工夫することが大切です。
近年ではモバイルアプリなどと連動したARコンテンツもありますので、紙の特性とデジタルの特性を上手く組み合わせた表現も工夫次第ではできるかもしれません。
3.デジタル媒体
デジタル媒体とは、Webサイトを始めとした、デジタルを介して利用者に情報を表示する媒体のことを指します。予め端末やサーバーにホスティングされている情報が表示されるようなものです。
デジタル媒体の例
- Webサイト(PC/スマホ): インターネット上での情報の提供
- デジタルサイネージ : 特定の場所での電子機器による広告などの表示
デジタル媒体の特徴・特性
大きな特徴としては、アニメーションなどの表示ができる点、サイズが比較的自由である点です。WebサイトであればJavaScriptやCSSアニメーションを用いれば動きを付けられますし、表示を一定期間で変えられたり、縦方向に縛りがなかったりするので、情報量をある程度自由に決めることができるということです。
しかしながら、表示端末のスペックは多岐に渡るので、見る人によっては「重い」「色が見にくい」などといったケースがありますので、ターゲットユーザー次第ではこの点を留意する必要があります。
4.アプリケーション
アプリケーションとは、スマホアプリやWebアプリなど、デジタルの中でも利用者が特定の目的のもとに機能を操作できるものです。単に情報を表示するだけではなく、利用者の要求に対してサーバー側で処理を必要とします。
アプリケーションの例
- スマホアプリ : スマホ上にダウンロードした上で動作するアプリ
- Webアプリ/Webサービス(ECサイトなど): Webブラウザ上で動作するアプリ
- デスクトップアプリ:WordやExcelのようにパソコン上で動作するアプリ
アプリケーションの特徴・特性
アプリケーションとデジタル媒体は似ていますが、一番の違いは「情報表示のみ」か「双方向性のある機能があるか」といった点です。Webサイトだと主に情報の表示に対し、アプリだと特定のコンテンツをお気に入りに登録できたり、会員登録ができたり、商品が購入・決済できたりといった双方向性のある機能が多くの場合備わっています。しっかりと説明するとより複雑になってしまうので、ここでは上記のような簡単な説明に留めておきます。
5.シンボル
シンボルは、ロゴやキャラクターなど、その名の通り何かの象徴として機能するもののことです。表したい情報や印象を抽象化したり昇華させたりしてつくられます。
シンボルの例
- ロゴ(マーク/タイプ): 商品やサービスの世界観を表すシンボル
- キャラクター : 商品やサービスの世界観を表した登場人物
- アイコン : 対象となる物を分かりやすく表した記号
シンボルの特徴・特性
シンボルは、例に挙げたもののうち何をつくるかによっても多少変わってきますが、大きな特徴としては、伝えたい意味合いが適度に抽象化・美化されているものである点です。企業のロゴであれば、その会社の理念や事業内容が込められた上で抽象化されています。ご当地のゆるキャラであれば、街の特産物や生き物が抽象化されたり、美化されていたりします。
また、シンボルは比較的長い期間に渡って利用されることが多いです。ロゴやキャラクターに関しては、レギュレーションが規定されているケースが多く見られます。