はじめてのデザイン 〜デザインの基本・考え方〜

6-4. グラフで情報を表現する

  • デザインの考え方

このレッスンでは、グラフを用いた情報の表現方法についてご紹介します。

公開日:2020/04/10最終更新日:2021/01/28

1.グラフとは

グラフは量や比率、そして推移を表現した図解の一つです。

表計算ソフトなどで作成された表をもとに視覚的に表現されたものが見慣れているかと思います。

2.グラフの目的

全体像や数値の推移をすぐに把握できることがグラフの目的です。

数値を視覚的に表現することにより、ぱっと見ただけで数値の大小や変化を把握することができ、そのグラフが数値の要因を調べる手がかりにもなります。また、見た人に視覚的な美しさを感じさせることにも繋がります。

3.グラフの種類

グラフには様々な種類があります。ここでは基本的なグラフをいくつかご紹介します。

棒グラフ

数値の大小を表現したグラフです。

上のグラフでは月ごとのとある商品の売上個数を示していますが、月ごとで売上個数の数値の把握、そして比較することができます。
このように、月などの分類・部門をもとに数値の比較を行う時に適しています。

積み上げ棒グラフ

カテゴリの数値を積み重ねて数値の大小を表現したグラフです。

上のグラフでは月ごとに各商品の売上個数が積み重なり、全体の売上個数とその詳細の把握、そして比較することができます。比較してみると、6月の全体の売上個数が低く、その中でも商品Aの売上個数が少ないことがわかります。
このように、全体の数値の把握、そして内訳を比較する際に便利です。

折れ線グラフ

数値の推移を表現したグラフです。

上のグラフでは月ごとのとある商品の売上個数を示していますが、月の数とその変化を追うことができます。4月から6月にかけて売上個数が増加傾向であることがわかります。
このように、数値の変化や傾向を見る際に便利なグラフです。

円グラフ

割合を表現したグラフです。

上のグラフはとある月の商品売上の比率を円グラフにしたものです。商品Bの売上が半分を占めていることがわかります。
このように、要素の割合を把握・比較したいときに適したグラフです。

帯グラフ(100%積み上げ棒グラフ)

分類・部門ごとに割合を表現したグラフです。

上のグラフは月ごとの売上の割合を示したものです。他の月と比べ6月の売上では商品Dの割合が高くなっているのがわかります。
このように、月などの分類・部門ごとの項目の割合を見たい時に便利なグラフです。

4.グラフを作るときに気をつけること

グラフを作成する際に気をつけなければならないポイントをご紹介します。

伝えたい情報に適したグラフを選ぶ

まず、グラフを用いて何を伝えたいのかをおさえておきましょう。

先程の章でグラフの例をご紹介しましたが、それぞれ特徴がありました。その特徴と伝えたいことを照らし合わせて、最適なグラフを選びましょう。

シンプルなデザインを心がける

グラフを構成する要素は必要最低限にすることでシンプルでわかりやすくなります。伝えたい情報がすぐわかるようにするためにも、
・目盛りや補助線の数
・ラベルや凡例の位置
・数値の表示/非表示
など、グラフ全体を見て調整しましょう。

色の扱いに注意する

色は意図しない理解を見た人に与えたり、見た人に負担をかける可能性があるので注意が必要です。

また見た目の美しさからも色をたくさん扱うのは避けたほうが良いでしょう。色相を合わせて同系色にしたり、彩度・明度を同じにすることで全体の統一感が生まれます。逆に色を使うことで一番伝えたい情報(数値)を瞬時に伝えることもできます。

伝えたい情報から色や色数を考えてグラフを作成しましょう。

5.まとめ

今回はグラフの目的や各グラフの特徴、グラフ作成時に気をつけなければならないことをご紹介しました。様々なグラフを見て、わかりやすさや見やすさの観点で分析してみましょう。分析したことを活用して、素敵なグラフを作成してみてください。

次のレッスンではイラストで雰囲気をつくり上げる方法を解説します。

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はじめてのデザイン 〜デザインの基本・考え方〜

1. デザインを考える前に

2. デザインの4つの基本原則

3. 色と配色の基本

4. タイポグラフィ

5. 写真や画像を効果的に使う

6. イラストレーションを効果的に使う

7. デザインしてみよう



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