1.UXには時間軸が存在する
私達は製品やサービスとどのように出会っているでしょうか?口コミや広告、友達からの紹介など、様々かと思います。このような出会いも一つの体験と言えます。
製品やサービスを使っていくうちに、愛着が湧いたり、その一方で使いにくさを感じたり、感情が変化していきます。
このように製品やサービスと接触する時間によって、感情や思考、体験が変化していきます。つまりUXには時間軸が存在すると言えます。
2.UX白書
UX白書という文書があります。この文書は専門家たちがUXとは何かを示したものです。その中に「UXタイムスパン」と呼ばれる概念が登場します。
これはUXを4つの期間で区切り、それぞれの期間でUXを捉える考え方です。
引用:UX白書 http://site.hcdvalue.org/docs
その4つの期間について紹介します。
3.予期的UX
予期的UXは製品やサービスに触れる前の体験を指します。
「CMを見てとても面白そうだと感じる」
「前のモデルが良かったので、新モデルも良いに違いない」
このように製品やサービスを利用するイメージを想像する状態が予期的UXです。
4.一時的UX
一時的UXは製品やサービスに触れている最中の体験を指します。
「スイスイ画面が進んでいくので気持ちいい」
「ボタンなどの操作時の反応が悪くイライラする」
などの使用している時の直感的な感情や思考は一時的UXと言えます。
5.エピソード的UX
エピソード的UXは製品やサービスを使用した経験を振り返る体験を指します。
「操作に迷うことなくスムーズに買い物をすることができてとても満足」
「買い物はできたが、反応が悪くとても不満が残った」
などの一時的UXの体験を振り返ったことで生じる感情や思考はエピソード的UXと言えます。
6.累積的UX
累積的UXは製品やサービスの利用期間全体を振り返る体験を指します。
累積的UXはこれまでの「予期的UX」「一時的UX」「エピソード的UX」を含む体験となります。製品やサービスを使っていくことで生まれる愛着や作っている企業の印象(ブランドイメージ)も累積的UXのひとつと言えます。
7.まとめ
このように時間軸によって体験は変化します。それそれの時間を意識して、どのような体験をユーザーに与えたいかを考えてみましょう。